ローカルの表示キャッシュの管理
表示キャッシュは、ベースマップ レイヤのデータ、ArcGIS Server のキャッシュされたマップ サービスのタイル分割された画像、その他のインターネット マップ サービスのタイル分割された画像、および ArcGIS Globe のキャッシュを格納するコンピュータ上のローカル ディスク キャッシュです。ArcGIS Desktop は、この表示キャッシュを使用して、ArcMap および ArcGlobe の表示パフォーマンスを管理し、向上させます。
ただし、デメリットとしては、ローカル キャッシュのコンテンツの管理方法に関する計画を頻繁に作成する必要があります。時間が経過すると、ローカル キャッシュのコンテンツはサーバのコンテンツと比較して古くなることがあります。さらに、ローカルの表示キャッシュは、ローカル コンピュータ上で大量のディスク領域を消費します。そのため、ローカル キャッシュの管理方法を管理するための方針を決定する必要があります。
ローカルの表示キャッシュをレイヤごとに管理するか、表示キャッシュ内のすべてのコンテンツを対象に管理することができます。次に、それぞれの手順を示します。
表示キャッシュ全体の管理
[ArcMap オプション] ダイアログ ボックスを使用して、現在の表示キャッシュのサイズを表示したり、すべてのマップ レイヤの表示キャッシュを削除したり、ローカル キャッシュの格納パスを設定したりできます。[カスタマイズ] プルダウン メニューで [ArcMap オプション] を選択し、[キャッシュの表示] タブを選択します。
[表示キャッシュ] タブをクリックすると、キャッシュ サイズのカウンタが変動し、ディスク上の表示キャッシュの合計サイズが集計されていることがわかります。
このタブのメニュー アイテムを使用して格納パスを設定し、[表示キャッシュ] の現在のコンテンツを削除することができます。
レイヤごとの表示キャッシュの管理
次の画像では、レイヤごとに表示キャッシュを管理することができます。
- ArcGIS Server のキャッシュされたマップ サービスのタイル分割された画像
- その他のインターネット マップ サービスのタイル分割された画像
[レイヤ プロパティ] ダイアログ ボックスの [キャッシュ] タブで、これらのレイヤ タイプの表示キャッシュを管理します。
コンテンツ ウィンドウでレイヤ名を右クリックして [プロパティ] を選択し、[キャッシュ] タブをクリックします。
次に、[キャッシュ] タブで実行できる 3 つの主要タスクについて説明します。
キャッシュ オプションの選択
このレイヤのキャッシュを管理するオプションを選択します。
- セッション間でキャッシュを維持。最良のパフォーマンスのためにお勧めします。: これはデフォルト設定であり、最高のパフォーマンスを提供します。変更の少ないサービスに推奨されます。
- セッションが終了したときにキャッシュを削除。データが定期的に変更される場合に使用します。: この設定は、定期的に変更されるサービスに推奨されます。
- キャッシュを作成しない: マップ イメージはメモリに書き込まれます。これにより、サービスでは確実に最新のデータが表示されますが、実行速度は遅くなる可能性があります。この設定は、通常、ローカル ディスク容量が少ない場合やデータがきわめて動的な場合に便利です。注意:
ArcGIS Server 管理者は、特定のマップ サービスに対してローカル マップ キャッシュの使用を無効化することがあります。このようなマップ サービスにアクセスすると、[キャッシュを作成しない] の選択が有効になり、この設定は変更できなくなります。
ローカル キャッシュの削除
これにより、選択されたレイヤのローカルの表示キャッシュが削除されますが、キャッシュ内の他のレイヤは削除されません。
ベースマップ レイヤで使用されているキャッシュを使用中に削除することはできません。このキャッシュを削除するには、マップからベースマップ レイヤを削除します。
所属機関の特定の調査区域など、限られた領域のマップを描画することが多い場合は、描画対象タイルがすでにキャッシュされている確率が高いので、キャッシュ サイズはそれほど大きくなりません。多数の異なる領域のマップを描画する場合は、キャッシュが大きくなることがあります。新しい領域を描画するたびに、新しいタイルがローカル キャッシュに格納されます。
レイヤのキャッシュ サイズと格納場所の情報の表示
ダイアログ ボックスには、現在のレイヤの表示キャッシュのサイズとディスク上のキャッシュ格納先のパスが表示されます。これは、使用状況の監視に役立ちます。