マップ キャッシュのタイルを作成する方法
キャッシュにタイルを追加する方法には 2 つあります。
1 つは、タイルを事前に作成し、最初にマップのナビゲートが開始されたときに利用できるようにしておく方法です。[マップ サービス キャッシュのタイルを管理(Manage Map Server Cache Tiles)] ジオプロセシング ツールは、キャッシュの一部またはすべてのタイルを事前に作成するのに役立ちます。
もう 1 つは、タイルをオンデマンドで作成する方法です。つまり、エリアのタイルはマップが表示されるまで作成されません。マップを ArcCatalog でプレビューするか、ArcMap または Web マッピング アプリケーションで開くと、オンデマンドのキャッシュ プロセスが開始されます。オンデマンド キャッシュを使用すると、エリアを最初に使用するユーザは、マップが描画され、キャッシュに追加されるのを待つ必要がありますが、その後のユーザはキャッシュされたタイルを利用できます。
マップ内でアクセス頻度の高いエリアのタイルを事前に作成しておき、アクセス頻度の低いエリアについてはタイルをオンデマンドで作成するのが効果的です。以下の図は、この手法を中央カナダの大草原地帯に適用する方法を示しています。道路と町の存在が示しているように、人口のほとんどは南部の地域に集中しています。これらのタイルを事前に作成しておくと、ほとんどのユーザがキャッシュの効果をすぐに得られます。
地図の残りの部分については、ナビゲートするユーザの数が少ないので、タイルをオンデマンドで作成することができます。人口の少ない広大なエリアのキャッシュを作成、格納、および管理するコストは、最初にアクセスするユーザが迅速にナビゲートできるというメリットに相応しません。
フィーチャ範囲に基づいたタイルの事前作成
事前にキャッシュされるマップの一部を指定する最も簡単な方法は、特定のフィーチャクラスのフィーチャに含まれるタイルだけを事前に作成することです。そのためのフィーチャクラスはキャッシュ ツールで選択できます。先の例では、カナダ南部の全域をカバーするフィーチャが 1 つ含まれたフィーチャクラスを提供することができます。あるいは、カナダの主要都市部の境界を表すフィーチャクラスを提供することもできます。これにより、人口の少ないエリア全域のタイルを事前に作成せずに済みます。
オンデマンド キャッシュでは、マップ ビューの内部とその周囲のすべてのタイルが作成されます。このため、オンデマンド キャッシュが有効なエリアに最初にアクセスしたとき、サービスを動的に表示する場合よりもマップの描画に時間がかかることがあります。