Network Extension
ArcGIS Server Network Extension を使用すると、サーバ環境内のネットワーク解析ツールにアクセスすることができます。これらのツールは交通ネットワーク向けに設計されたもので、Web アプリケーションにおけるルート検索機能を公開し、道案内を報告する優れた方法として利用できます。また、Network Extension を使用して、中央サーバで高度なルート解析を実行し、結果をクライアントに報告することもできます。
次のリストは、Network Extension で解決可能な課題の種類のサンプルです。
- ポイント A からポイント B に到達する最速の道はどれですか。
- 消防署から 5 分以内の家はどれですか。
- 企業はどの商圏をカバーしていますか。
- 店に行こうとしている客がいます。移動時間を最短にするには、この潜在顧客はどの支店に行くべきでしょうか。
- どの救急車またはパトロール カーがインシデントに最も早く対応できますか。
- 配達またはサービス用の保有車両は、どうすれば顧客サービスを改善し、輸送コストを最小限に抑えることができますか。
- どこに店舗を構えると商圏を最大にできますか。
- 企業が規模を縮小する場合、全体の需要を最大限に維持するにはどの店を閉じたらよいですか。
Network Extension を使用してこれらの課題を解決するには、まず交通ネットワークを表すネットワーク データセットが必要です。その後で、ネットワーク解析レイヤをネットワーク データセットに作成し、それらを解析してネットワーク上の問題の解決策を見つけます。ネットワーク解析レイヤには、ネットワーク上の問題のパラメータ、入力、および出力が含まれています。現時点では、6 種類の解析を実行できます。
- ルート
- 到達圏
- 最寄り施設
- OD コスト マトリックス
- 配車ルート
- ロケーション アロケーション
ArcGIS Server Network Extension は、ArcGIS Desktop Network Analyst エクステンションと似ています。ネットワーク データセットおよびネットワーク解析レイヤの詳細については、Network Analyst ヘルプをご参照ください。
サーバでのネットワーク解析の操作
ネットワーク解析レイヤを持つマップを作成したら、Network Extension を使用して、そのマップをサーバでアクセス可能にすることができます。マップを公開し、ネットワーク解析ケーパビリティを有効にしたら、内部または外部クライアント アプリケーションはネットワーク上の問題をサーバに送信し、ルートや道案内などの情報を含む応答を受信できるようになります。ArcGIS Desktop ユーザは、ネットワーク解析のライセンスがなくても、ネットワーク解析サービスを利用して、[ルート検索] ツールによるシンプルな 2 点間ルート計算を行うことができます。ネットワーク解析サービスの開発では、Silverlight 用、Flex 用、および JavaScript 用の ArcGIS API、ArcGIS Server SOAP API、ArcGIS Server REST API、および ArcObjects といった、さまざまなプラットフォームを利用できます。