マップ サービスの計画

多くの場合、Web マップには地理参照フレームを提供するベースマップと、フォーカスを設定した対象項目をベースマップ上に表示するための操作(または主題)レイヤが含まれます。市街地マップの上にリアルタイムの交通情報を提供するオンライン マッピング サービスが典型的な例です。市街地マップがベースマップです。これは、頻繁に変更されず、多くの目的に使用できます。交通情報が操作レイヤです。これは、頻繁に変化し、特定の目的と対象者のために使用されます。ここでは、ベースマップと操作レイヤをオーバーレイする Web アプリケーションを構築するパターンについていくつか説明します。

ベースマップと操作レイヤには、多くの場合、Web マップでの効果的なメンテナンスと表示を実現するために個別の戦略が必要です。Web マップを作成するとき、ベースマップを操作レイヤから分離することをお勧めします。一般的に、ベースマップは、ほとんどメンテナンスを必要とせず、ほぼ常にキャッシュされている必要がありますが、操作レイヤは、最新のデータを高いパフォーマンスで提供するために工夫を凝らした戦略を必要とします。

ベースマップと操作レイヤを分離するには、少なくとも 2 つのマップ ドキュメント(*.mxd)を作成する必要があります。これは、後で 2 つの個別のマップ サービスを公開するために使用します。それぞれが Web マップ全体におけるマップ サービス レイヤとなります。マップ サービス レイヤはマップ ドキュメントから作成されますが、マップ ドキュメント自体に多数のレイヤが含まれていることがあります。

これは、Web マッピングの初心者にとっては矛盾しているかもしれませんが、たとえば、1 つのマップ ドキュメントに長年使用されているレイヤが多数含まれていることがあります。その場合、近い将来に、パフォーマンスと柔軟性を高めるため、その一枚岩のようなマップ ドキュメントを分割する必要がでてくる可能性があります。それぞれがベースマップ フィーチャや地籍フィーチャなどのレイヤの論理的なグループを含んでいる複数のマップ ドキュメントを作成するとき、それらを個別のサービスとして公開し、それぞれについて個別の表示戦略を適用できます。

サービスを使用する方法は、マップを設計する方法に影響します。たとえば、ビジネス データがオーバーレイするベースマップを作成している場合は、マップの邪魔にならない中間色を使用することをお勧めします。また、もう 1 つの重要事項として、マップ サービスに含まれている個々のレイヤの透過表示はサーバがエクスポートするイメージで常に維持されるとは限らないことに注意してください。透過表示は、通常、クライアント層でマップ サービス全体に適用される必要があります。


7/10/2012