リレーションシップ クラスの利点
このトピックは、ArcEditor および ArcInfo にのみ適用されます。
ジオデータベース内のリレーションシップ クラスは、あるクラス(フィーチャクラスまたはテーブル)のオブジェクトと別のクラスのオブジェクトとの関連付けを管理します。リレーションシップの両端のオブジェクトには、テーブルにジオメトリまたはレコードを持つフィーチャを使用することができます。
リレーションシップ クラスは、すべての基数(1 対 1、1 対多、多対多)をサポートし、リレーションシップ自体に関する属性を持つ場合があります。
リレーションシップ クラスは、ArcMap の結合やリレートにはない高度な機能も提供します。
- リレーションシップ クラスを使用すれば、関連するオブジェクト間の参照整合性を維持するために役立ちます。
リレーションシップ クラスは、オブジェクトの変更に応じて関連オブジェクトを自動的に更新するように設定できます。これにより、関連フィーチャの移動、関連オブジェクトの削除、属性の更新が必要になる場合があります。たとえば、電柱の移動に応じて常に関連する変圧器などの装置を移動するためのリレーションシップを設定することができます。リレーションシップ クラスにルールを設定することにより、有効なリレーションの種類を制限することができます。たとえば、電柱は最大で 3 つの変圧器に対応するといった制限をしたり、鋼鉄製の電柱はクラス A の変圧器に対応する、クラス B の変圧器には対応しないといった制限をすることができます。リレーションシップ クラスは、関連するクラスのいずれかが ArcMap セッションに追加されていないとしても、それらの間で参照整合性を積極的に維持します。
- リレーションシップ クラスは、編集を可能にし、保守のコストを抑えるのに役立ちます。
リレーションシップ クラスは、関連するオブジェクトへの自動更新を可能にすることで、ユーザを追加の編集作業から解放します。リレーションシップ クラスは、編集時のオブジェクトへのアクセスに役立ちます。オブジェクトを選択した後、[属性] ダイアログ ボックスまたはテーブルを使用して、関連オブジェクトをすべて検索することができます。関連オブジェクトを選択したら、その属性を編集することができます。関係の深さにかかわらず、すべての関連クラスを編集することができます。リレーションシップ クラスはジオデータベースに格納されるため、バージョンに基づいて管理することができます。バージョンを使用することにより、複数のユーザがリレーションシップのフィーチャやレコードを同時に編集することができます。
- リレーションシップ クラスは、関連フィーチャとレコードの検索を可能にします。ArcMapの結合と同様に、関連クラスの属性を使用して検索、解析、レポートの生成を行うことができます。
- 精度の違いに関する制限はありません。シンプル リレーションシップ クラスとコンポジット リレーションシップ クラスは、精度の異なるフィーチャクラスで構成することができます。