ArcView 3 Network Analyst からの移行
次のワークフローでは、ArcView GIS Network Analyst から ArcGIS Network Analyst への移行手順について説明します。
ArcGIS はネットワーク解析にネットワーク データセットを使用します。ネットワーク データセットは、シェープファイル ワークスペース、またはジオデータベース ワークスペースに存在できます。さらに、Network Analyst は、SDC データを直接読み取って解析を実行します。
道路などのソース データがシェープファイルに存在する場合、作成するネットワーク データセットの種類を選択できます。シェープファイル ベースのネットワーク データセット、またはジオデータベース ベースのネットワーク データセットを作成できます。
シェープファイル ベースのネットワーク
ネットワーク解析にシェープファイル形式の単一のエッジ ソースを使用する場合は、シェープファイル ネットワーク データセットを作成します。ArcGIS Network Analyst はシェープファイルを調べてコスト、規制、階層の属性を自動的に認識し、設定します。また、メートル、分、一方通行、階層など、一般的に使用されるフィールドも検索されます。シェープファイル ベースのネットワークでは、ソースは元のシェープファイルの形式で保持されます。
ジオデータベース ベースのネットワーク
複合ネットワークをモデリングする場合、または複雑な接続性ルールを使用して複数のソースが相互に接続する場合は、ジオデータベース ワークスペースにネットワーク データセットを作成します。この場合、ソースはジオデータベース内のフィーチャクラスとして保持されます。これは、トポロジに含めることができます。ジオデータベース ベースのネットワーク データセットの接続性モデルは、サブタイプ、および複数のエッジ ソースとジャンクション ソースをサポートします。
ArcView 3 からシェープファイル ベースのネットワーク データセットへの移行
ArcView 3 からシェープファイル ベースのネットワークに移行する手順は次のとおりです。
- シェープファイルのジオメトリを検証します。
シェープファイル ネットワーク データセットを使用してネットワーク解析を行うには、ソース シェープファイルのすべての交差エッジに頂点が必要です。これは接続性の確立に必須です。交差箇所に頂点を持たずにラインが交差する場合、その交差では接続性が確立されません。移行を開始する前にソース データを変更し、交差箇所に頂点を挿入します。[インテグレート(Integrate)] ジオプロセシング ツールを使用して、共有頂点を作成できます。
- シェープファイルの属性テーブルを検証します。
ネットワーク解析を行うには、ネットワーク データセットにコスト属性が必要です。シェープファイルに距離または時間を表す数値フィールドが少なくとも 1 つ含まれていれば、そのフィールドを使用してコスト属性を作成できます。このコスト属性をネットワーク解析のインピーダンスとして使用できます。シェープファイルにこのようなフィールドが存在しない場合は、次のいずれかの操作を行います。
- シェープファイルにフィールドを作成し、距離または時間の値を追加します。これを使用して、ネットワーク データセットのコスト属性を作成します。
- ネットワーク データセットにコスト属性を作成し、定数エバリュエータ、シェープファイルのその他のフィールドを使用するフィールド式、または VBScript を使用して値を割り当てます。
- 必要に応じて、ターン テーブル(存在する場合)をターン シェープファイルにインポートし、ネットワーク データセットで使用できます。ターン データの移行の詳細
- ネットワーク データセットの設計準備を行います。
ネットワーク データセットの各種コンポーネントについて理解し、ネットワークの設計準備を行う必要があります。これには、接続性のモデリング、ネットワーク属性とそのエバリュエータに関する検討が含まれます。
- シェープファイル ベースのネットワーク データセットを作成します。
この手順では、ネットワーク データセットのスキーマを作成します。
- ネットワーク データセットを構築します。
ネットワーク データセットの構築では、シェープファイル ソースからのネットワーク エレメントの作成、接続性の確立、ネットワーク属性の計算、ルート案内のプロパティ設定を行います。
ArcView 3 からジオデータベース ベースのネットワーク データセットへの移行
ArcView 3 からジオデータベース ベースのネットワークに移行する手順は次のとおりです。
- パーソナル ジオデータベースを作成します。必要に応じて、エンタープライズ ジオデータベースを作成するか、既存のジオデータベースを使用します。
- シェープファイルと同じ空間参照を使用してフィーチャ データセットを作成します。必要に応じて、既存のフィーチャ データセットにシェープファイルをインポートします。
- フィーチャ データセット内のフィーチャクラスへシェープファイルをインポートします。 複数のシェープファイルをソースとして使用する場合は、すべてのシェープファイルを同一フィーチャ データセット内のフィーチャクラスにインポートする必要があります。
- フィーチャクラスのジオメトリを検証します。
ネットワーク解析を行うには、ネットワーク ソースのすべての交差エッジに頂点が必要です。これは接続性の確立に必須です。交差箇所に頂点のない状態でラインが交差している場合、その交差に接続性はありません。移行を開始する前にソース データを変更できます。必要に応じて ArcMap でフィーチャクラスを変更し、一致する頂点が存在するようにします。1 つのオプションとして、フィーチャクラスがトポロジに含まれるようにし、交差箇所に頂点を挿入します。[インテグレート(Integrate)] ジオプロセシング ツールを使用する方法もあります。
- フィーチャクラスの属性テーブルを検証します。
ネットワーク解析を行うには、ネットワーク データセットにコスト属性が必要です。フィーチャクラスに距離または時間を表す数値フィールドが少なくとも 1 つ含まれていれば、そのフィールドを使用してコスト属性を作成できます。このコスト属性をネットワーク解析のインピーダンスとして使用できます。フィーチャクラスにこのようなフィールドが存在しない場合は、次のいずれかの操作を行います。
- フィーチャクラスにフィールドを作成し、距離または時間の値を追加します。これを使用して、ネットワーク データセットのコスト属性を作成します。
- ネットワーク データセットにコスト属性を作成し、定数エバリュエータ、フィーチャクラスのその他のフィールドを使用するフィールド式、または VBScript を使用して値を割り当てます。
- 必要に応じて、ターン フィーチャクラス(存在する場合)にターン テーブルをインポートし、ネットワーク データセットで使用できます。
- ネットワーク データセットの設計準備を行います。
ネットワーク データセットの各種コンポーネントについて理解し、ネットワークの設計準備を行う必要があります。これには、接続性のモデリング、ネットワーク属性とそのエバリュエータに関する検討が含まれます。
- ジオデータベース ベースのネットワーク データセットを作成します。
この手順では、ネットワーク データセットのスキーマを作成します。
- ネットワーク データセットを構築します。
ネットワーク データセットの構築では、ソースからのネットワーク エレメントの作成、接続性の確立、ネットワーク属性の計算、ルート案内のプロパティ設定を行います。