ラベル テキストのサイズの縮小

フォントのサイズと幅を縮小することにより、ラベルまたはフィーチャが競合するエリアに配置されたラベルの数を増やすことができます。指定のサイズの間隔を使って、ラベルの基本フォント サイズから最小フォント サイズまでフォント サイズを縮小できます。また、ラベルの元の長さの所定のパーセンテージまで一定の間隔で縮小することによって、横方向の長さを縮小できます。これらの技法を合わせて適用して、フォント サイズの各段階でフォント幅の縮小手順を試すことができます。

フォント サイズの縮小

フォント サイズを縮小すると、ラベルが競合しているエリアで、ラベル全体のサイズが縮小されます。Esri Maplex ラベル エンジンでフォント サイズを縮小できるようにする場合、フォント サイズの下限を設定して、ラベル エンジンがフォントの元のサイズと下限との間で設定できるフォント サイズの種類を指示する間隔を定義できます。

たとえば、基本フォント サイズが 10 ポイントのラベルの場合、下限値を 6 ポイントに設定して、間隔を 0.5 ポイントに設定できます。Esri Maplex ラベル エンジンは、10 ポイント、9.5 ポイント、9.0 ポイント、または 8.5 ポイントのフォントを使って、基本フォント サイズから始めて、下限に達するまで、段階的にフォント サイズを縮小します。ラベルが配置されると、それより小さいフォント サイズが試されることはありません。ラベル エンジンがラベルのフォント サイズ縮小に費やす最大試行回数は 10 です。

以下の図では、神楽坂四丁目というラベルが字界フィーチャ内に収まるようにするため、フォント サイズの縮小が使用されています。フォント サイズの縮小を使用しない場合、ラベルがマップ上に配置されない可能性があります。

フォント サイズの縮小パラメータが設定されたライン ラベル

フォント幅の縮小

ラベルのフォント幅を縮小することにより、ラベルの長さは縮小されますが、高さは縮小されません。フォント サイズの縮小と同様、下限と間隔を設定して、ラベルをどの程度縮小するかを制御します。ただし、フォント幅の縮小の場合、これらの制限値は、ラベルの基本フォント幅のパーセンテージで指定されます。下限値は、元のフォント幅の 10 ~ 100% の間となり、間隔は基本フォント幅の 1 ~ 50% の間となります。

たとえば、ラベル エンジンでラベル内のフォントの幅を元の幅の 85% に縮小して、間隔は 5% にするとします。ラベル エンジンは、元の幅の 100% で配置しようとします。これで収まらない場合は、95%、90%、85% の縮小が試され、ラベルが収まると縮小が止まります。ラベルが特定の縮小レベルで収まった後に、それよりも低いレベルが試されることはありません。

以下の図では、神楽坂四丁目というラベルが字界フィーチャ内に収まるようにするため、フォント幅の縮小が使用されています。フォント幅の縮小を使用しない場合、ラベルがマップ上に配置されない可能性があります。

フォント幅の縮小パラメータが設定されたライン ラベル

ラベルのサイズと幅の縮小

フォント サイズの縮小とフォント幅の縮小を両方使って、配置されるラベルの数を増やすことができます。フォント サイズを間隔ごとに縮小する前に、ラベル エンジンは各フォント サイズのすべてのフォント幅縮小レベルを試みようとします。

たとえば、あるラベルの基本フォント サイズが 10 ポイントでフォント サイズの下限値を 8 ポイント、フォント サイズの間隔を 0.5 ポイントに設定した場合、5 つのフォント サイズが考えられます。フォント幅縮小の下限値を 85%、縮小の間隔を 5% に設定した場合、4 つのフォント幅縮小レベルがあります。この結果、Esri Maplex ラベル エンジンは、20 のサイズと幅を以下の順で試みようとします。

手順:
  1. [ラベリング] ツールバーの [ラベル マネージャ] ボタン ラベル マネージャ をクリックします。
  2. ラベリングするレイヤのチェックボックスをオンにします。
  3. レイヤの下に表示されるラベル クラスを選択します。
  4. ステップは同じですが、ライン レイヤとポリゴン レイヤのダイアログ ボックスは異なる場合があります。

  5. [プロパティ] ボタンをクリックします。
  6. [ラベル調整ルール] タブをクリックします。
  7. [フォント サイズを縮小] チェックボックスをオンにします。
  8. [制限] をクリックします。
  9. [ラベルの縮小] ダイアログ ボックスの上側のセクションで、フォント サイズの縮小を制御できます。ラベルの基本フォント サイズが参照用にリストされています。ダイアログ ボックスの下側のセクションで、フォント幅の縮小を制御できます。フォントの高さは影響を受けません。

  10. [下限] に値を入力します。
  11. ラベルのフォント サイズは、この値以下には縮小されません。

  12. [ステップ間隔] に値を入力します。
  13. フォントは、現在のサイズから下限値まで、このサイズで段階的に縮小されます。

  14. [下限] に値を入力します。
  15. フォントは、現在の幅のこのパーセンテージより縮小されることはありません。

  16. [ステップ間隔] に値を入力します。
  17. フォント幅はこのサイズで段階的に縮小されます。

  18. [OK] をクリックして、すべてのダイアログ ボックスを閉じます。
ヒントヒント:
ラベルを付けるレイヤの [レイヤ プロパティ] ダイアログ ボックスの [ラベル] タブで、[配置プロパティ] ボタンをクリックして [配置プロパティ] ダイアログ ボックスを開く方法もあります。
ヒントヒント:
ラベル条件式に、ラベルのフォント サイズと種類を指定するテキスト書式タグが含まれている場合、フォントのサイズと幅は縮小されません。
ヒントヒント:
初期フォント サイズ、下限値、および間隔の値の比率に注意してください。試みるサイズが多くなるほど、処理時間が長くなります。

関連項目


7/10/2012