クライアントと SQL Server Express Edition 用の ArcSDE ジオデータベースのバージョンの互換性
データベース サーバ上のジオデータベースへの接続は常にダイレクト コネクションであるため、クライアント アプリケーションにジオデータベースと同じバージョンのダイレクトコネクション ドライバが存在している必要があります。
10 では ArcGIS Desktop、ArcGIS Engine、および ArcGIS Server Workgroup に後方互換のダイレクトコネクション ドライバが付属しているので、10 のクライアントからバージョン 9.2 または 9.3 のジオデータベースへのダイレクトコネクションを確立できます。
次のような異なるバージョン構成でダイレクト接続を確立するためのダイレクトコネクション ドライバも用意されており、それぞれを個別にインストールできます。
- 9.2 Service Pack (SP) 5 以降のサービスパック バージョンのクライアントでは、9.3 または 9.3.1 のジオデータベースへの接続が可能です。このためのダイレクトコネクション ドライバは、Esri のサポート サイトからダウンロードすることができます。
- 9.3 または 9.3.1 のクライアントでは、9.2 のジオデータベースへの接続が可能です。このためのダイレクト コネクション ドライバは、9.3 および 9.3.1 のクライアント インストール メディアに含まれています。
作成可能なジオデータベースのバージョンを決定するのは、接続元クライアントにあるドライバに依存する点に注意してください。複数バージョンのクライアントが混在している組織では、同じデータベース サーバ上にいくつかのバージョンのジオデータベースが存在する可能性があります。
データベース サーバと複数の異なるバージョンのクライアントバージョンを使用している場合、次のようなシナリオが想定されます。
- 9.2 SP5 以降のサービス パック バージョンのクライアントでは、ArcGIS Server 9.3 Workgroup 用にライセンスされた ArcSDE データベース サーバへ接続し、9.2 のジオデータベースを作成することができます。結果として作成されるジオデータベースのバージョンは 9.2 であるため 9.2 の機能のみが利用可能になりますが、データベース サーバに使用されているライセンスは 9.3 です。
- その逆の場合も同様です。9.3 のクライアントは、9.2 でライセンスされるデータベース サーバ上の 9.3 ジオデータベースへの接続と作成が可能です。
- 10 のクライアントでは、9.3 または 9.2 用にライセンスされたデータベース サーバ上に 10 のジオデータベースを作成できます。
- 新しいバージョンのクライアントは、以前のバージョンのクライアントで作成されたジオデータベースをアップグレードできます。アップグレードを許容できるかどうかはワークフローによって異なるので、この機能に関してユーザが従うべき運用ルールを決めておく必要があります。また、アップグレードの前にジオデータベースのバックアップを作成するようにしてください。
ArcSDE ジオデータベースへの相互運用可能な接続の汎用ルールについては、「クライアントと ArcSDE ジオデータベース間のダイレクト コネクトの互換性」をご参照ください。このトピックを読む際は、データベース サーバは 9.2 のバージョンで導入された点、および ArcSDE サービスではデータベース サーバ上のジオデータベースに接続できない点を念頭に置いてください。
7/10/2012