現在のワークスペースおよびテンポラリ ワークスペースの環境設定
現在のワークスペースの環境設定を反映するツールは、ジオプロセシング ツールの入力と出力のデフォルトの場所として指定されたワークスペースを使用します。
テンポラリ ワークスペースの環境設定を反映するツールは、出力データセットのデフォルトのワークスペースとして指定された場所を使用します。テンポラリ ワークスペースは、保持したくない出力データのために提供されます。
現在のワークスペースおよびテンポラリ ワークスペース環境の使用
ほとんどのツールは、入力パラメータの値が指定されると自動的に出力の値またはパスを設定します。[現在のワークスペース] または [テンポラリ ワークスペース] を設定すると、自動的に生成されるデフォルトの出力パスが、[現在のワークスペース] または [テンポラリ ワークスペース] で設定した場所になります。
[現在のワークスペース] または [テンポラリ ワークスペース] の設定を使用する場合は、特別な注意事項があります。ワークスペース環境の設定は、指定した環境ワークスペースに応じて次のように影響します。
- [テンポラリ ワークスペース] 環境を指定した場合、すべてのツールはこのパスを使用して出力パスを生成します。
- [現在のワークスペース] 環境を指定して、[テンポラリ ワークスペース] を指定していない場合、すべてのツールは [現在のワークスペース] を使用して出力パスを生成します。
- [テンポラリ ワークスペース] 環境と [現在のワークスペース] 環境のどちらも指定していない場合、ツールは 1 つ目の入力データセットのパスに基づいて出力パスを生成します。
- [テンポラリ ワークスペース] 環境と [現在のワークスペース] 環境のどちらも指定せず、ツールの 1 つ目の入力の場所が読み取り専用である場合、出力はシステムの TEMP ディレクトリに書き込まれます。
ツールが自動生成した出力パスは、常に手動で変更できます。ツールのダイアログ ボックスを開いて新しい出力パスを入力するか、ModelBuilder で変数を開いて新しいパスを入力します。
モデル レベルでの現在のワークスペースおよびテンポラリ ワークスペースの環境設定
ワークスペース環境は、特にモデルを共有する場合やモデル ツールのダイアログ ボックスから実行する場合、モデル レベルではなくアプリケーション レベルで設定することをお勧めします。ワークスペース環境がモデル内にハードコーディングされている場合は、モデルを共有したときに、エラーが発生する可能性が非常に高くなります。これは、ハードコーディングされたワークスペースのパスがすでに存在していないか、アクセスできなくなっている可能性があるためです。
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[カタログ] ウィンドウまたは [ArcToolbox] ウィンドウで、モデル ツールを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。または、次のいずれかを実行します。
- [ModelBuilder] メニューで、[モデル] → [モデル プロパティ] の順にクリックします。
- モデル ダイアグラムの任意の位置を右クリックし、[モデル プロパティ] をクリックします。
- [環境] タブをクリックします。
- [ワークスペース] 設定を展開します。
- [現在のワークスペース] および [テンポラリ ワークスペース] をオンにして、[値] をクリックします。
- [環境設定] ウィンドウで、モデルの現在のワークスペースおよびテンポラリ ワークスペースとして使用するワークスペースを設定します。
- [OK] をクリックします。
モデルでのテンポラリ ワークスペースの使用
[テンポラリ ワークスペース] を設定したら、このワークスペースを使用して簡単に出力を作成および管理できます。
次の例では、[テンポラリ ワークスペース] 環境が C:\Scratch\Scratch.gdb に設定されています。これは、すべての出力データセットを書き込むことができるファイル ジオデータベースです。
- モデル内のツールをダブルクリックし、ツールのダイアログ ボックスを開きます。
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出力の定義で「%scratchworkspace%」という出力場所を使用して、ツールの出力を [テンポラリ ワークスペース] 環境で指定された場所に自動的に書き込みます。
%scratchworkspace% はインライン変数として使用され、ツールの実行時に C:\Scratch\Scratch.gdb([テンポラリ ワークスペース] 環境設定)で置換されます。