ネットワーク検証用のツールとコマンドについて

このトピックは、ArcEditor および ArcInfo にのみ適用されます。

ライセンス:

ジオメトリック ネットワークは、ArcInfo および ArcEditor では作成と編集が可能ですが、ArcView では読み取り専用です。

場合によっては、ジオメトリや接続性に問題のあるフィーチャがジオメトリック ネットワークに含まれていることがあります。ジオメトリック ネットワーク内のさまざまな接続性やジオメトリの問題を検出して修復できるような、一連のツールとコマンドが用意されています。[ジオメトリック ネットワーク編集] ツールバーには、ネットワーク フィーチャを検証し、問題を修復するためのコマンドとツールが含まれています。

[接続性の確認] コマンドと [ネットワーク フィーチャ ジオメトリの確認] コマンド

ネットワークの検証は手間と時間がかかる作業です。[接続性の確認] コマンドと [ネットワーク フィーチャ ジオメトリの確認] コマンドは、ネットワーク全体を検証し、接続に不整合があったり、ジオメトリが無効であったりするネットワーク フィーチャの選択セットを作成します。これらのコマンドを使用すれば、ネットワーク内の切断箇所を容易に特定し、修正できます。

[接続性の確認] コマンド

[接続性の確認] コマンドを実行すると、接続に不整合があるネットワーク フィーチャの選択セットが作成され、該当するフィーチャの数がダイアログ ボックスに表示されます。次のような場合、不整合なネットワーク接続と見なされます。

• ネットワークに、対応するネットワーク エレメントが存在しない
• ネットワーク フィーチャで、1 つ以上のネットワーク エレメントが不明
• ネットワーク フィーチャで、同じネットワーク エレメントが複数存在する
• ネットワーク フィーチャが、不整合または不正なネットワーク エレメントに関連付けられている
• ネットワーク フィーチャが、存在しないネットワーク フィーチャに関連付けられている（または接続されている）

接続性に問題があるフィーチャを特定した後、[接続性の再構築] ツールまたは [接続性の修正] コマンドを使用して不整合を修正できます。[接続性の再構築] ツールは、ユーザーが定義したエリアに含まれるすべてのフィーチャ、およびユーザーが定義したエリアと交差するすべてのフィーチャのネットワーク接続を削除し、作成し直します。したがって、このツールは、接続性に問題のあるフィーチャが特定エリアに集中している場合に適しています。[接続性の修正] コマンドはネットワーク全体に対して作用し、ジオメトリック ネットワーク内および論理ネットワーク内の不整合を修正します。このコマンドは、接続性に問題のあるフィーチャがネットワーク全体に散在している場合、またはネットワーク全体に占める該当フィーチャの割合が大きい場合に適しています。

接続性に問題のあるフィーチャを検出できるだけでなく、[接続性の確認] コマンドは論理ネットワーク内の不整合も特定します。論理ネットワーク内に不整合が存在する場合は、それを知らせる警告がダイアログ ボックスに表示され、[接続性の修正] コマンドを実行して不整合を修正するよう推奨されます。

[ネットワーク フィーチャ ジオメトリの確認] コマンド

[ネットワーク フィーチャ ジオメトリの確認] コマンドは、ジオメトリが無効であるネットワーク フィーチャの選択セットを作成します。次のような場合、ネットワーク ジオメトリは不正と見なされます。

• フィーチャのジオメトリが空である
• フィーチャのジオメトリが複数の部分で構成されている（エッジ フィーチャのみ）
• フィーチャの始点と終点が同じ（エッジ フィーチャのみ）
• フィーチャのジオメトリが長さゼロである（エッジ フィーチャのみ）

[ネットワーク フィーチャ ジオメトリの確認] コマンドは、ジオメトリが空であるフィーチャ、または長さがゼロであるフィーチャのみを特定します。この選択セットを作成するには、ArcMap のコンテンツ テーブルで検証対象となるレイヤを右クリックします。[選択] の [すべて選択] をクリックし、[ネットワーク フィーチャ ジオメトリの確認] コマンドをクリックします。

不正なジオメトリを修正するための手順は、その原因によって異なります。ネットワーク フィーチャ ジオメトリの修正手順については、「ジオメトリック ネットワーク接続性の修正」を参照してください。

[接続性の確認] ツールと [ネットワーク フィーチャ ジオメトリの確認] ツール

[接続性確認] ツールと [ネットワーク フィーチャ ジオメトリ確認] ツールは、前述のコマンドと同じように、ネットワーク フィーチャが有効かどうかを検証します。ただし、（フィーチャの選択セットではなく）ユーザー定義の範囲またはネットワーク全体が検証対象となります。

[接続性の確認] ツールは処理に時間がかかるため、通常、接続の不整合を検出するときには使用しません。代わりに、ネットワークの不整合をごく短時間で検証できる [接続性の確認] コマンドを使用します。

[接続性の確認] ツールおよび [ネットワーク フィーチャ ジオメトリ確認] ツールで対象範囲を指定するときに Esc キーを押すと、この操作がキャンセルされます。