SQL Server に固有のデフォルト コンフィグレーション キーワード
「コンフィグレーション キーワードのタイプ」に挙げた全 DBMS に共通の DBTUNE デフォルト キーワードに加えて、SDE_dbtune テーブルにデフォルトで存在する SQL Server 固有のコンフィグレーション キーワードが 10 個あります。そのうち 9 個はジオメトリ格納の指定に関係しています。10 個めの IMS_GAZETTEER は、ArcIMS Gazetteer メタデータ サービスで使用する XML 列のタイプを制御します。
ジオメトリ格納キーワード
以下の 3 個のキーワードにはパラメータが 2 つあります。フィーチャクラスのジオメトリ格納タイプを設定する GEOMETRY_STORAGE パラメータと、ArcCatalog または他の ArcObjects アプリケーションでデータを作成するときに、このキーワードを使用できるようにする UI_TEXT パラメータです。
- WKB_GEOMETRY - フィーチャクラスの作成時にこのキーワードを指定すると、ジオメトリ列の格納タイプは Open Geospatial Consortium, Inc.(OGC)の WKB に設定されます。
dbtune.sde ファイルでのこのキーワードの使われ方は次のとおりです。
##WKB_GEOMETRY GEOMETRY_STORAGE "OGCWKB" UI_TEXT "User interface text"
この格納タイプは、ジオメトリのポータブル表現を連続するバイト ストリームとして提供します。OGC WKB 表現は、2D ジオメトリのみをサポートしています。
- GEOMETRY - フィーチャクラスの作成時に指定すると、ジオメトリ列の格納タイプは Microsoft Geometry タイプを使用するように設定されます。このタイプは、SQL Server 2008 データベースでのみ使用できます。
dbtune.sde ファイルでのこのキーワードの使われ方は次のとおりです。
##GEOMETRY GEOMETRY_STORAGE "GEOMETRY" UI_TEXT "User interface text"
Microsoft Geometry タイプは、平面空間参照系を利用するデータに使用される SQL 準拠の空間データ タイプです。
- GEOGRAPHY - フィーチャクラスの作成時に指定すると、ジオメトリ列の格納タイプは Microsoft Geography タイプを使用するように設定されます。このタイプは、SQL Server 2008 データベースでのみ使用できます。
dbtune.sde ファイルでのこのキーワードの使われ方は次のとおりです。
##GEOGRAPHY GEOMETRY_STORAGE "GEOGRAPHY" UI_TEXT "User interface text"
Microsoft Geography タイプは、測地系空間データに使用される SQL 準拠の空間データ タイプです。詳細については、「ArcSDE と Microsoft 空間タイプ」をご参照ください。
- SDE_dbtune テーブルの DEFAULTS キーワードにある GEOMETRY_STORAGE が SDEBINARY または OGCWKB に設定されており、GEOMETRY または GEOGRAPHY 格納を使用するフィーチャクラスをジオデータベースに作成する場合、そのフィーチャクラスに関連付けられるトポロジ、テレイン、ジオメトリック ネットワークを作成するときには格納に固有のキーワードを使用する必要があります。キーワードは次のとおりです。
- NETWORK_GEOGRAPHY
- TERRAIN_GEOGRAPHY
- TOPOLOGY_GEOGRAPHY
- NETWORK_GEOMETRY
- TERRAIN_GEOMETRY
- TOPOLOGY_GEOMETRY
最初の 3 つのキーワードには、GEOGRAPHY に設定された GEOMETRY_STORAGE パラメータがあり、残り 3 つのキーワードには GEOMETRY に設定された GEOMETRY_STORAGE パラメータがあります。たとえば、GEOGRAPHY キーワードを使用して gasmains というフィーチャクラスを作成する場合、gasmains フィーチャクラスを伴うジオメトリック ネットワークを作成するときに NETWORK_GEOGRAPHY を使用します。GEOMETRY_STORAGE パラメータは、コンポジット コンフィグレーション キーワードのすべての部分で設定する必要があります。たとえば TOPOLOGY_GEOMETRY の場合、TOPOLOGY_GEOMETRY キーワードと TOPOLOGY_GEOMETRY::DIRTYAREAS キーワードに GEOMETRY_STORAGE パラメータを追加して、値を GEOMETRY に設定します。
「コンフィグレーション キーワードのタイプ」で言及したように、一部のパラメータしか含まれていないキーワードを指定すると、残りのパラメータは DEFAULTS コンフィグレーション キーワードから読み取られます。このため、SQL Server のジオデータベースでフィーチャクラスを作成するときに GEOMETRY を指定すると、GEOMETRY キーワードの GEOMETRY_STORAGE パラメータの値が使用され、B_STORAGE などその他のパラメータについては、DEFAULTS キーワードのパラメータの値が使用されます。
デフォルト以外のジオメトリ タイプのネットワーク、テレイン、およびトポロジ キーワードの設定に関する詳細については、「コンポジット キーワードとジオメトリ格納」をご参照ください。
IMS_GAZETTEER キーワード
IMS_GAZETTEER キーワードは、ArcIMS Gazetteer メタデータ サービスに関連付けられたデータを格納する場合に使用します。これは、ArcSDE XML を使用して XML ドキュメントを格納することを指定します。ArcSDE XML は ArcIMS メタデータ サービスでサポートされている唯一の XML タイプです。
##IMS_GAZETTEER XML_COLUMN_STORAGE "SDE_XML" END
Gazetteer インポート スクリプトを実行して Gazetteer エクスポート ファイルを読み込むときは、デフォルトで IMS_GAZETTEER キーワードが使用されます。ArcIMS メタデータ サービスと Gazetteer の詳細については、ArcIMS ヘルプの ArcIMS メタデータ サービスの項目をご参照ください。