ジオデータベースに必要な保守の種類

ジオデータベースには定期的に実行する必要のある多くの保守作業があります。それらのほとんどは、データベースのバックアップやデータベースの統計情報の再作成など、DBMS に対して実行する標準的な保守作業です。その他の作業は、ジオデータベースの圧縮やレプリカへの同期など、ジオデータベースに特化しています。すべての保守作業は、データベースとその既存のパフォーマンス レベルを維持するのに役立ちます。

次にジオデータベースの保守作業の一部を説明します。

• データベースのバックアップおよびリカバリ - ジオデータベースに格納されたデータを損失や破壊から保護する必要があります。そのためには、データベース管理者がバックアップ（データベースのコピーまたはスナップショット）を定期的に作成する必要があります。また、データベース管理者は、ハードウェアが故障したりデータが破損した場合に、これらのバックアップを使用してデータをリカバリできなければなりません。
• 統計情報の更新 - ジオデータベースのデータやコンポーネントが変化すると、テーブルとインデックスの統計情報が古くなります。これが問題なのは、データベースが統計情報に基づいてユーザやクライアント アプリケーションからのクエリを処理するためです。このため、データベースの統計情報は定期的に更新する必要があります。
• ラスタ カタログのフットプリントの更新 - ラスタ カタログが ArcGIS 以外で変更された場合は、ラスタ カタログのフットプリントを更新する必要があります。この方法については、「ジオデータベース ラスタ カタログのフットプリントの更新」をご参照ください。
• バージョン対応のジオデータベースの圧縮 - バージョン対応のジオデータベースが編集されるたびに、ステートと差分テーブルの行の数が増え、データベースのパフォーマンスが低下します。ジオデータベースを圧縮すると、バージョンによって参照されなくなったステートを削除し、差分テーブルの行をベース テーブルに移動することができます。
• 複製されたデータと親ジオデータベースの同期 - ジオデータベースのレプリカを使用する現場担当者や支社が存在する場合は、メイン データベースとのデータのやり取りとレプリカの管理が必要です。
• ジオデータベースのアップグレード - 新しいジオデータベース機能を利用するには、新しいバージョンをインストールするか、サービス パックやパッチをインストールして、ソフトウェアを定期的にアップグレードする必要があります。ソフトウェアがアップグレードされた後、ジオデータベースをアップグレードします。