ファブリック パーセルの重複ラベリングの管理

このトピックは、ArcEditor および ArcInfo にのみ適用されます。

ArcGIS 10 では、パーセル ファブリック ライン テーブルで Hide フィールドを使用でき、共通するパーセル境界線のラベリングの重複を管理できます。多くの場合、パーセル ファブリック内で重なり合うラインの方位角と距離は同じなので、共通のパーセル境界に対して重複したラベルが作成されることになります。

たとえば、次に示すパーセル 7 では、上(北側)の境界線のどちら側にもラベルを付ける必要があります。これは、隣接するパーセルの同じ境界線に対して、わずかに異なる 2 つのディメンションが記録されているからです。パーセル ファブリック データ モデルでは、それぞれのパーセルに固有のラインのセットがあるので、共通のパーセル境界ではラインが重複します。このモデルの利点は、共通のパーセル境界に対して異なるディメンションを表示できることです。

パーセル 7 の下(南側)の境界線には、ディメンションごとにただ 1 つのラベルが付いています。これは、重複する両方のラインの方位角と距離が同じであるため、重複するラインの一方にのみラベルを付けて、他方の重複するラベルは非表示にすれば済むからです。

重複するラインのラベリング

Hide フィールドの適用

ファブリック内で、ディメンションが逆算され、共通のパーセル境界線に対して重複していると判定された場合、パーセル ライン テーブルの Hide フィールドには自動的に 1(有効)のフラグが立てられます。たとえば、パーセル ファブリックにデータが移行され、パーセル ラインのディメンションが逆算されている場合に、共通のパーセル境界線に対して重複するディメンションが検出されると、どちらか一方のパーセル ラインの Hide フィールドに 1(有効)のフラグが立てられます。もう 1 つの例は、パーセル作図環境で線画からパーセルを構築する場合です。共通のパーセル境界線に対して重複するディメンションが使用されている場合、どちらか一方のパーセル ラインの Hide フィールドに自動的に 1(有効)のフラグが立てられます。

パーセル ライン サブレイヤ上でディメンションのラベリングを行う際には、Hide フィールドはラベル条件式で重複するラベルを削除するために使用されます。たとえば、次のラベル条件式関数では、Hide 値が 0(無効)であるパーセル ラインのみに方位角と距離のラベルが付けられます。

ラベル条件式

Function FindLabel ([Bearing], [Distance], [Hide], [Category])
 if(([Hide]=0) and (([Category]=5) or ([Category]=0) )) then  
FindLabel = [Bearing] & " " & [Distance]
End if
End Function

Hide フィールドを使用したラベル条件式

注意注意:

ファブリックが ArcGIS の旧バージョンで作成された場合は、パーセル ライン テーブルに Hide フィールドが追加されるように、ArcGIS 10 パーセル ファブリックにファブリックをアップグレードする必要があります。

パーセルにディメンションを入力する場合、または ArcGIS 10 より前に作成されたファブリックがすでに存在する場合は、重複するディメンションに対して Hide フィールドを 1(有効)に手動で設定し、前述のものと同じラベル条件式を使用できます。

関連項目


7/10/2012