モザイク データセットのカラー調整(Color Balance Mosaic Dataset) (データの管理)

サマリ

モザイク データセットのカラー調整を実行して、タイルの継ぎ目を見えないようにします。

使用法

構文

ColorBalanceMosaicDataset_management (in_mosaic_dataset, {balancing_method}, {color_surface_type}, {target_raster}, {gamma}, {exclude_raster}, {stretch_type})
パラメータ説明データ タイプ
in_mosaic_dataset

カラー調整を実行するモザイク データセットを入力するか、その場所にナビゲートします。

Mosaic Layer; Mosaic Dataset
balancing_method
(オプション)

使用する調整アルゴリズムを選択します。

  • DODGING(ドッジング)ドッジングは従来からのドッジング写真測量方法で、各ピクセル値をターゲット カラーに向けて調整します。これらの値は、各ピクセルの出力値の決定に使用されます。ドッジングを選択した場合、使用するターゲット カラー サーフェス タイプも選択する必要があります。これは、ターゲット カラーの状態に影響を与えます。ドッジング バランシングでは、ほとんどの場合、適切な結果が得られます。
  • HISTOGRAM(ヒストグラム)この方法では、ターゲットのヒストグラムに合わせて各ピクセル値を調整します。ターゲットのヒストグラムをすべてのラスタから自動的に計算するか、ターゲット ラスタを指定することができます。ヒストグラム バランシングは、すべてのラスタのヒストグラム形状が似ている場合に適しています。
  • STANDARD DEVIATION(標準偏差)標準偏差の計算に合わせて各ピクセル値を調整します。標準偏差値は、すべてのラスタから自動的に計算するか、指定したターゲット ラスタから計算することができます。標準偏差バランシングは、すべてのラスタの正規化された値のヒストグラム分布が同じである場合に適しています。
String
color_surface_type
(オプション)

[カラー サーフェス タイプ] は、ドッジング バランシングを選択した場合のみ指定できます。ドッジング バランシングを使用する場合は、各ピクセルにターゲット カラーが必要です。ターゲット カラーは、どのサーフェス タイプを選択するかによって決定されます。

  • SINGLE_COLOR1 つのカラー ポイント(平均値)に合わせて、すべてのピクセルをドッジングします。単一色のサーフェスは、ラスタの数が非常に少なく、存在する地上物体もわずか数種類である場合に適しています。ラスタの数が多すぎたり、地上物体の種類が多すぎると、出力の色が不鮮明になる可能性があります。
  • COLOR_GRIDモザイク データセット全体に分散する複数セットのポイントに合わせて、すべての入力ピクセルをドッジングします。カラー グリッドは、ラスタの数が非常に多いか、多様な地上物体が多数存在するエリアの出力に適しています。
  • FIRST_ORDER二次元多項傾斜面から取得した多数のポイントに合わせて、すべての入力ピクセルをドッジングします。カラー グリッドの表面と比較すると、多項式次数による表面は色の変化が滑らかで、補助テーブルの格納スペースの使用が少なくなる一方、処理に時間がかかる傾向があります。
  • SECOND_ORDER二次元多項パラボリック表面から取得した 1 セットの複数ポイントに合わせて、すべての入力ピクセルをドッジングします。カラー グリッドの表面と比較すると、多項式次数による表面は色の変化が滑らかで、補助テーブルの格納スペースの使用が少なくなる一方、処理に時間がかかる傾向があります。
  • THIRD_ORDER(三次平面)立方体面から取得した複数のポイントに合わせて、すべての入力ピクセルをドッジングします。カラー グリッドの表面と比較すると、多項式次数による表面は色の変化が滑らかで、補助テーブルの格納スペースの使用が少なくなる一方、処理に時間がかかる傾向があります。
String
target_raster
(オプション)

ターゲット ラスタ イメージを使用すると、ラスタを調整する対象となるラスタを指定することができます。

ドッジング バランシングを使用する場合、出力されるターゲット カラーは、選択されたターゲット カラー サーフェス タイプによって異なります。単一色の場合は、参照ターゲット イメージの平均値が使用されます。カラー グリッドの場合は、参照ターゲット イメージが適切なグリッドにリサンプリングされます。多項式次数による平面の場合、多項式の係数は LSF(Least Square Fitting)によって参照ターゲット イメージから取得されます。

ヒストグラム バランシングを使用する場合、ターゲット ヒストグラムは参照ターゲット イメージから取得されます。

標準偏差バランシングを使用する場合、ターゲットの標準偏差は参照ターゲット イメージから取得されます。

Raster Layer
gamma
(オプション)

前処理のストレッチで使用するガンマ値のタイプ。このオプションは、事前ストレッチのタイプに [標準偏差] または [最小値-最大値] を選択した場合のみ指定できます。

ガンマ ストレッチを適用することで、画像の全体的な明るさを制御することができます。ガンマ係数を小さくしすぎると、中間トーンが非常に暗く表示されます。一方、ガンマ係数を大きくしすぎると、中間トーンが非常に明るく表示されます。ガンマは、明るさだけでなく、赤、緑、青の比率も変更します。

Double
exclude_raster
(オプション)

除外ラスタとして使用するラスタにナビゲートします。除外エリアの作成には、[除外エリアの生成 (Generate Exclude Area)] ツールを使用することができます。

除外エリアは、カラー調整が行われる前に考慮されます。

Raster Layer
stretch_type
(オプション)

カラー補正を実行する前に、各ラスタ カタログ アイテムに対して事前ストレッチを実行することができます。つまり、カラー補正処理において、元のラスタ カタログ アイテムが、未処理のピクセル値ではなく、ストレッチされたピクセル値を使用するようになります。カラー補正を適用する前に、期待される分布に色を変更する場合、このオプションを使用することをお勧めします。

  • NONE 事前ストレッチは適用されません。これがデフォルトです。
  • ADAPTIVE 処理を実施する前に、適応型事前ストレッチが適用されます。
  • MINIMUM_MAXIMUM 処理を実施する前に、最小値-最大値事前ストレッチが適用されます。
  • STANDARD DEVIATION 処理を実施する前に、標準偏差事前ストレッチが適用されます。
String

コードのサンプル

ColorBalanceMosaicDataset(モザイク データセットのカラー調整)の例 1(Python ウィンドウ)

これは ColorBalanceMosaicDataset(モザイク データセットのカラー調整)のための Python サンプルです。

import arcpy 
ColorBalanceMosaicDataset_management("C:/workspace/fgdb.gdb/mosData","DODGING",\
                                     "COLOR_GRID", "C:/workspace/target.tif",\
                                     "C:/temp/excludeArea.tif","NONE","1", \
                                     "BlockName")
ColorBalanceMosaicDataset(モザイク データセットのカラー調整)の例 2(スタンドアロン スクリプト)

これは ColorBalanceMosaicDataset(モザイク データセットのカラー調整)のための Python スクリプト サンプルです。

##===========================
##Color Balance Mosaic Dataset
##Usage: ColorBalanceMosaicDataset_management(in_mosaic_dataset, {DODGING |
##                                            HISTOGRAM | STANDARD_DEVIATION},
##                                            {SINGLE_COLOR | COLOR_GRID | 
##                                            FIRST_ORDER | SECOND_ORDER | THIRD_ORDER},
##                                            {target_raster}, {exclude_raster},
##                                            {NONE | STANDARD_DEVIATION | MINIMUM_MAXIMUM
##                                            | ADAPTIVE}, {gamma}), {block_field}

try:
    import arcpy
    arcpy.env.workspace = "c:/workspace"
    
    # Color Correction Mosaic Dataset with target layer
    arcpy.ColorBalanceMosaicDataset_management("CC.gdb/cc1", "DODGING", "SINGLE_COLOR",
                                              "Aerial_photo.lyr", "#", "NONE", "#", "BlockName")                                      

    # Color Correction Mosaic Dataset with exclude area dataset and prestretch
    arcpy.ColorBalanceMosaicDataset_management("CC.gdb/cc2", "DODGING", "COLOR_GRID",
                                              "#", "excludearea.tif", "STANDARD_DEVIATION",
                                              "3", "BlockName") 
    
    
except:
    print "Color Balance Mosaic Dataset example failed."
    print arcpy.GetMessages()

環境

このツールは、ジオプロセシング環境を使用しません

関連項目

ライセンス情報

ArcView: いいえ
ArcEditor: はい
ArcInfo: はい

7/10/2012