バージョニング: 基本概念
このトピックは、ArcEditor および ArcInfo にのみ適用されます。
バージョニングにより、明示的にデータにフィーチャ ロックを適用したりデータを複製したりすることなく、複数のユーザがジオデータベースを直接編集できます。ここでは、バージョンの重要な概念について説明します。
バージョンとは、名前の付いたジオデータベースのステート（状態）のことです。バージョンを使用すると、ジオデータベースの設計、施工、スナップショット、および結果検討時の仮説問題を提起するすべてのタイプのシナリオを表すことができます。
バージョンは、ジオデータベース全体をカバーし、プロパティを持ちます。バージョン対応にするジオデータベース内のオブジェクトを定義し、バージョン対応にするフィーチャ データセット、フィーチャクラス、およびテーブルを選択的に指定することができます。フィーチャ データセットをバージョン対応に指定すると、そのテーブルとフィーチャクラスはすべて自動的にバージョン対応になります。
ジオデータベースには複数の共存バージョンを作成することができます。バージョンに権限を設定し、他のユーザへの表示を制御することができます。どのバージョンでも、バージョン非対応のジオデータベースと同じ表示および解析機能を実行できます。
差分は行のステートにのみ存在し、スキーマには生じません。バージョンには、バージョンの作成後に適用されたすべての編集がシームレスに表示されます。行のステートは、追加、削除、変更されたすべてのオブジェクトを反映します。各バージョンに関する行のステート情報は、ジオデータベースに格納（保持）されます。スキーマ、テーブルの定義、およびそのフィールドは、ジオデータベース内で変更可能です。スキーマの変更は、ジオデータベースのすべてのバージョンに適用されます。
ジオデータベースの内部には、各バージョンで変更、追加、削除されたフィーチャを記録するテーブルが存在しますが、バージョンを使用するユーザには表示されません。これは、ジオデータベースの完全なコピーのようなものです。
各バージョン対応ジオデータベースには、デフォルト バージョンがあります。デフォルト バージョンは、構築時のバージョンと考えることができます。通常は、ジオデータベースの名目ステートを表します。
バージョンは、別のバージョンから作成することができます。デフォルト バージョンから始めて、任意の数のバージョンを作成できます。デフォルト バージョン以外のバージョンには、それぞれに 1 つの親バージョンがあります。
任意のバージョンに接続することができます。ユーザは、操作するプロジェクトまたはプロジェクトの段階に基づいてバージョンの編集を開始します。ユーザは、権限が付与されているすべてのバージョンを操作できます。
詳細については、以下のリンクをご参照ください。