セルの選択について

ラスタ セルの選択機能を使用すると、ベクタ変換処理を効率化できます。ラスタ セルの選択は、ラスタ クリーンナップ処理でよく行われます。また、自動ベクタ変換では、特定のセルのみをベクタ変換するように選択することができます。ArcScan でのセル選択方法には、対話的選択と条件設定の選択の 2 種類があります。セルの選択では、ラスタのクリーンナップやフィーチャの生成など、他の処理がサポートされています。ここでは、セル選択の概要について説明します。

セルの対話的選択

ラスタ セルを対話的に選択する方法は、ArcMap でベクタ フィーチャを選択する方法と同様です。1 つのセルをクリックしたり、接続したセルの周囲にボックスをドラッグしたりして、セルを選択できます。選択されたセルは、現在の選択色でハイライト表示されます。Shift キーを押しながらセルをクリックすると、接続されたセルの選択を解除できます。[選択セルの解除] コマンドを使用すると、セルの選択をすべて解除できます。[ターゲットの選択] コマンドを使用すれば、選択内容を制御することもできます。

条件設定を使用したセルの選択

ArcScan の [接続セルの選択] ダイアログ ボックスでは、さらに強力なセル選択ツールを使用できます。このダイアログ ボックスには、選択条件を絞り込むさまざまなオプションがあります。接続したセルを、そのピクセル領域または接続したセルのエンベロープの対角線に基づいて選択できます。また、前景または背景のセルを選択したり、現在の範囲内のセルのみを選択したりすることもできます。このツールを使用すると、新しい選択を作成できることに加え、現在の選択に対して選択の追加または削除を行うこともできます。

他のツールによるセルの選択

セルの選択は、ArcScan の他の操作と同様に使用することを前提としています。ラスタの前処理の段階では、ラスタ クリーンナップ処理を行うためにでセルの選択を使用します。[選択セルの消去] や [選択セルの塗りつぶし] などのコマンドは、現在のラスタ選択にのみ依存します。フィーチャを生成するときは、現在選択されているセルのみをベクタ変換するかどうかを選択できます。この機能により、ベクタ変換する必要がある範囲をすばやく絞り込むことができ、生産性の向上につながります。

セルの選択の保存

セルの選択を新しいラスタ ファイルに保存できます。これは、選択内容のみを利用することで、レイヤ内のラスタ エレメントの数を減らす場合に便利です。ArcScan では、選択したラスタ データを多様な形式で保存できます。

関連項目


7/10/2012