軍事用データのデータ管理
ArcGIS では、次の NGA(National Geospatial-Intelligence Agency)データ形式を使用できます。
- DTED(Digital Terrain Elevation Data)
- RPF(Raster Product Format):
- CADRG(Compressed Arc Digitized Raster Graphics)および ECRG(Enhanced Compressed Raster Graphic)
- CIB(Controlled Image Base)
- NITF(National Imagery Transmission Format)
- ArcGIS モザイク データセット - 一般的に RPF、DTED、NITF などの軍事用ラスタ形式に関連付けられる大量のラスタ データを、格納、管理、表示、検索、および配信できます。これらの軍事用形式のデータをモザイク データセットに追加できるように、ArcGIS には複数のラスタ タイプが用意されています。軍事用ラスタ データをラスタ データセットに追加する場合は、「モザイク データセットへの軍事用データの作成と追加」で説明するように、適切な軍事用ラスタ タイプを選択することをお勧めします。ライセンスの要件については、「防衛/インテリジェンスに関するライセンス マトリックス」をご参照ください。
- ラスタ ファイル形式のオプション - ArcGIS に認識させる RPF 製品と DTED レベルを指定できます。使用しない製品およびレベルをオフにすることで、パフォーマンスを向上させることができます。データの読み込み時に、データをフィルタ処理することもできます。詳細については、「特定のラスタ形式の表示」をご参照ください。
NGA データ形式の説明
一般的な軍事用データ形式には、RPF、DTED、および NITF があります。RPF データはさらに、CADRG/ECRG と CIB ラスタの 2 つのタイプに分類できます。CADRG/ECRG ラスタは、NGA ハードコピー製品のジオリファレンスされたスキャン画像で、他の GIS レイヤのベースマップとして使用されます。CIB ラスタは、解像度が 1、5、または 10 メートルのパンクロマティック(白黒)画像で、これもベースマップとして使用されます。
DTED ラスタは、3 つの解像度レベルの標高ラスタです。レベル 0 は 30 アーク秒(およそ 1,000 メートル)、レベル 1 は 3 アーク秒(およそ 100 メートル)、およびレベル 2 は 1 アーク秒(およそ 30 メートル)です。各 DTED データセットは、経度 1 度および緯度 1 度の領域を表します。
NITF 画像は、インテリジェンス分析に使用されます。NITF 標準では、複数の画像を 1 つの NITF ファイルに格納できます。NITF ファイルには、グラフィックスとテキストなどのタイプの異なる情報を含めることもできます。
RPF(CADRG/ECRG と CIB)、DTED、および NITF は、データの形式と構造を定義する仕様が公開されています。次の表に、各形式と関連する仕様ドキュメントを示します。
形式 |
仕様ドキュメント |
URL |
管理組織 |
---|---|---|---|
RPF |
MIL-STD-2411 |
http://earth-info.nga.mil/publications/specs/printed/2411/2411_RPF.pdf |
NGA |
Notice 1:http://earth-info.nga.mil/publications/specs/printed/2411/2411_cn_1.pdf | |||
Notice 2:http://earth-info.nga.mil/publications/specs/printed/2411/2411CN2.pdf | |||
CADRG/ECRG |
CADRG: MIL-C-89038 |
NGA |
|
ECRG: MIL-PRF-32283 | NGA | ||
CIB |
MIL-PRF-89041A(CIB) |
NGA |
|
DTED |
MIL-PRF-89020B |
NGA |
|
NITF | MIL-STD-2500C | NGA |