演習 8:トポロジの作成

難易度: 初級 データ要件 ArcGIS チュートリアル データ セットアップ 目的: トポロジを定義し、2 つのフィーチャクラス間の空間リレーションシップを定義します。

演習 5:ジオメトリック ネットワークの構築」では、ジオメトリック ネットワークを作成しました。ジオメトリック ネットワークとは、ネットワークのトレース、解析および編集ができる特殊なタイプのトポロジ リレーションシップです。この演習では、ジオデータベース トポロジを作成します。ジオデータベース トポロジでは、データセットにあるフィーチャの空間リレーションシップを制御するルールを指定できます。組織の用件に応じて、さまざまな種類のトポロジ ルールをデータに適用できます。ここでは、このデータセットにトポロジ ルールを 2 つだけ適用します。

トポロジの作成

ここでは、このデータセットに 2 種類の空間リレーションシップを規定するトポロジを作成します。最初のルールでは、土地区画が重複しないように規定し、2 番目のルールでは、宅地として分類されている土地区画は宅地として分類されるブロック内に含まれなければならないと規定します。

手順:
  1. [スタート] [すべてのプログラム] [ArcGIS] [ArcCatalog 10] の順にクリックして、ArcCatalog を起動します。
  2. カタログ ツリーで、Montgomery ジオデータベース内の Landbase フィーチャ データセットの場所に移動します。
  3. このデータセットには、いくつかのフィーチャクラスが格納されています。2 つのフィーチャクラス(Parcels と Blocks)を使用して、トポロジを作成しましょう。

  4. Landbase フィーチャクラスを右クリックし、[新規作成] をポイントして、[トポロジ] をクリックします。

    [新規トポロジ] ウィザードが起動されます。

  5. 最初のページに、ウィザードの簡単な説明が表示されます。

  6. [次へ] をクリックします。
  7. ウィザードに、トポロジのデフォルト名およびクラスタ許容値が表示されます。ウィザードに表示されるデフォルト名を確定します。

    デフォルトのクラスタ許容値は、Landbase データセットの XY 許容値に基づいています。

  8. 0.01」を入力し、新しいクラスタ許容値を設定します。
  9. [次へ] をクリックします。
  10. [Blocks] および [Parcels] 用のチェックボックスをオンにします。

    これらのフィーチャクラスは、Landbase トポロジに関与することになります。

  11. ここで作成するトポロジ ルールのうちの 1 つは Parcels フィーチャクラスに関係していて、もう 1 つは Parcels の特定のサブタイプと Blocks の特定のサブタイプ間に関係します。したがって、Blocks および Parcels フィーチャクラスの両方がトポロジに参加する必要があります。これらのフィーチャクラスの 1 つがすでに別のトポロジまたはジオメトリック ネットワークに参加していた場合、あるいはマルチユーザ ジオデータベースでバージョン対応登録されていた場合は、このトポロジに追加される有効なフィーチャクラスのリストに表示されません。

  12. [次へ] をクリックします。
  13. ウィザードの次のページでは、トポロジ ランクの数およびトポロジ内の各フィーチャクラスのランクを設定できます。

    ランクを使用すると、収集したフィーチャがトポロジの整合チェック時に精度の低いフィーチャの位置にスナップされないようにできます。たとえば、勾配測量用 GPS(全地球測位システム)ユニットを使用して収集したフィーチャクラスと、1:1,000,000 の縮尺の元地図からデジタイズしたフィーチャクラスが同じマップにある場合に、GPS フィーチャクラスにランク 1、1:1,000,000 の縮尺の元地図フィーチャクラスにランク 5 を割り当てるとします。トポロジ整合チェックを実行すると、クラスタ許容値内にあるフィーチャの各部分が互いにスナップされ、精度が低いものが精度が高いものの位置に移動します。この場合、GPS フィーチャは 1:1,000,000 の縮尺のフィーチャの位置には調整されません。

    ランクは最大 50 まで割り当てることができます。1 が最高ランクです。このトポロジでは、すべてのフィーチャクラスのデータの精度が等しいことを前提としているため、ランクを割り当てる必要はありません。Blocks フィーチャクラスは Percels フィーチャから派生しているため、Parcels と Blocks の精度レベルは同等です。

  14. ランク数として「1」を入力します。
  15. [次へ] をクリックします。
  16. [ルールの追加] をクリックします。
  17. トポロジ ルールにより、トポロジを構成するフィーチャクラス間で、フィーチャの空間リレーションシップの許容範囲を定義できます。

    通常、私有地の土地区画は重ねることができないため、土地区画フィーチャが互いに重ならないようにするルールを追加します。

  18. [フィーチャクラスのフィーチャ] ドロップダウン矢印をクリックして、[Parcels] をクリックします。
  19. [ルール] ドロップダウン矢印をクリックして、[重複しない] をクリックします。
  20. [OK] をクリックします。

    これで、同じフィーチャクラス内のフィーチャのトポロジ リレーションシップを管理するルールが作成されました。

  21. 次に、異なる 2 つのフィーチャクラスの特定のサブタイプ内のフィーチャのトポロジ リレーションシップを管理するトポロジ ルールを作成しましょう。特に、住宅用土地区画がブロックで囲まれている(つまり、ブロックの内側にある)ことと、住宅地として指定されていることも確認しましょう。

  22. [ルールの追加] をクリックします。
  23. [フィーチャクラスのフィーチャ] ドロップダウン矢印をクリックし、プラス記号をクリックして [Parcels] を展開し、[Residential] をクリックします。

    Residential は、都市計画部門が居住用土地区画を表すために使用する、Parcels フィーチャクラスのサブタイプです。

  24. [ルール] ドロップダウン矢印をクリックして、[他クラスのエリア内にある] をクリックします。
  25. [フィーチャクラス] ドロップダウン矢印をクリックし、プラス記号をクリックして [Blocks] を展開し、[Residential] をクリックします。
  26. [OK] をクリックします。

    このトポロジのルールの一覧に、トポロジ ルールが追加されます。

  27. [次へ] をクリックします。
  28. トポロジのサマリ情報を見て、この情報が正しいことを確認します。
  29. [完了] をクリックします。
  30. トポロジを作成したら、トポロジ整合チェックを実行します。トポロジ整合チェックは、作成後すぐに実行する必要はありません。データとワークフローによっては、異なるエリアをデータ編集者に割り当て、ArcMap で編集作業と整合チェックを実行したほうが適切な場合もあります。

  31. [いいえ] をクリックします。

Landbase フィーチャ データセット内にトポロジが表示されます。

関連項目


3/6/2012