論理演算ツールの概要

[論理演算] ツールは、入力値を評価し、ブール型ロジックに基づいて出力値を決定します。ツールは次の 4 つの主なカテゴリに分類されています。ブール、結合、論理、関係です。

各グループに含まれるすべてのツールは、以下のとおりです。

ブール型論理は、一般的にバイナリ条件を入力に適用し、出力のバイナリ条件を評価します。バイナリ条件は、複数の方法で表現できます。「1」と「0」、「True」と「False」、「はい」と「いいえ」、「オン」と「オフ」などです。[論理演算] ツールでは、False の条件は値 0、True の条件は 0 以外の任意の値で表現されます。

ブール型ツールは、入力を True または False としてのみ評価し、特定のツールの結果を 1 または 0(True または False)のブール値として返します。結合ツールは、特定のツールの論理に基づいて、入力値の一意の組み合わせを特定し、一意の組み合わせに対してそれぞれ異なる値を返します。関係ツールは、入力値を別の入力値と比較し、特定のツールの結果を 1 または 0 のブール値として返します。論理ツールは、NoData である入力セルのみを特定したり、True と評価されるセルを決定するための論理式を使用したりするなど、ブール型ロジックをさまざまな方法で適用します。

以下の表に、使用可能な [論理演算] ツールと、その簡単な説明を示します。

ブール演算

ツール

説明

Boolean And

2 つの入力ラスタのセル値に対してブール型の論理積演算を行います。

両方の入力値が true(0 以外)の場合には、出力値は 1 になります。片方または両方の入力値が false(0)の場合には、出力値は 0 になります。

Boolean Not

1 つの入力ラスタのセル値に対してブール型の論理否定(補数)演算を行います。

入力値が true(0 以外)の場合には、出力値は 1 になります。入力値が false(0)の場合には、出力値は 0 になります。

Boolean Or

2 つの入力ラスタのセル値に対してブール型の論理和演算を行います。

片方または両方の入力値が true(0 以外)の場合には、出力値は 1 になります。両方の入力値が false(0)の場合には、出力値は 0 になります。

Boolean XOr

2 つの入力ラスタのセル値に対してブール型の排他的論理和演算を行います。

片方の入力値が true(0 以外)でもう片方の入力値が false(0)の場合には、出力値は 1 になります。両方の入力値が true(0 以外)または false(0)の場合には、出力値は 0 になります。

ブール演算ツール

結合演算

ツール

説明

Combinatorial And

2 つの入力ラスタのセル値に対して論理積結合演算を行います。

両方の入力値が true(0 以外)の場合には、入力値の組み合わせごとに異なる数値を出力します。片方または両方の入力値が false(0)の場合には、出力値は 0 になります。

Combinatorial Or

2 つの入力ラスタのセル値に対して論理和結合演算を行います。

片方の入力値が true(0 以外)の場合には、入力値の組み合わせごとに異なる数値を出力します。両方の入力値が false(0)の場合には、出力値は 0 になります。

Combinatorial XOr

2 つの入力ラスタのセル値に対して排他的論理和結合演算を行います。

片方の入力値が true(0 以外)で、もう片方の入力値が false(0)の場合には、入力値の組み合わせごとに異なる数値を出力します。両方の入力値が true(0 以外)または false(0)の場合には、出力値は 0 になります。

結合演算ツール

関係演算

ツール

説明

Equal To

2 つの入力値に対してセル単位での関係等価演算を実行します。

1 つめのラスタが 2 つめのラスタと等しい値をもつ場合には、セル値として 1 を返し、等しくない場合には 0 を返します。

Greater Than

2 つの入力値に対してセル単位で、[より大きい] 関係演算を実行します。

1 つめのラスタが 2 つめのラスタより大きい場合にはセル値に 1 を返し、そうではない場合には 0 を返します。

Greater Than Equal

2 つの入力値に対してセル値単位で、[以上] 演算を実行します。

1 つめのラスタが 2 つめのラスタより大きい、または 2 つめのラスタと等しい場合にはセル値に 1 を返し、どちらでもない場合には 0 を返します。

Less Than

2 つの入力値に対してセル値単位で、[より小さい] 関係演算を実行します。

1 つめのラスタが 2 つめのラスタより小さい場合にはセル値に 1 を返し、そうではない場合には 0 を返します。

Less Than Equal

2 つの入力値に対してセル単位で、[以下] 関係演算を実行します。

1 つめのラスタが 2 つめのラスタより小さいか、または 2 つめのラスタと等しい場合にはセル値として 1 を返し、どちらでもない場合には 0 を返します。

Not Equal

2 つの入力値に対してセルごとに関係不等価演算を実行します。

最初のラスタが 2 番目のラスタと等しくない場合にはセル値に 1 を返し、等しい場合には 0 を返します。

関係演算ツール

論理式

ツール

説明

Diff

1 つめの入力値のどの値が 2 つめの入力値と論理的に異なるかをセル単位で判別します。

2 つの入力値が異なる場合には、最初の入力値の値が出力値の値となります。2 つの入力値が同じ場合には、出力値は 0 になります。

InList

最初の入力の中で、他の一連の入力に含まれる値をセル単位で判別します。

各セルについて、最初の入力ラスタの値が他の入力のリストに含まれている場合、その値が出力ラスタに割り当てられます。含まれていない場合、出力セルは NoData になります。

Is NULL

入力ラスタの値が NoData であるかどうかをセルごとに判別します。

入力値が NoData の場合は 1、そうでないセルには 0 を返します。

Over

1 つめの入力ラスタのセルの値が 0 以外の場合、出力ラスタのセルの値は、1 つめの入力ラスタの値になります。セル値が 0 の場合、出力ラスタのセルの値は 2 つめの入力ラスタの値になります。

Test

論理式を使用して、入力ラスタのブール演算を実行します。

式が True と評価されると、出力セル値は 1 になります。式が False と評価されると、出力セル値は 0 になります。

論理演算ツール

関連項目


7/10/2012