ArcGIS Server Image Extension バージョン 10 と 9.3

バージョン 10 の Image Extension

バージョン 10 の Image Extension は、ArcGIS Server に追加されたライセンスです。このライセンスにより、ラスタ データを提供する機能が拡張されます。具体的には、モザイク データセットまたはモザイク関数を含むラスタ レイヤのサービスを公開することができます。このため、イメージ サービスを公開するときは、次のようになります。

さらに、マップ ドキュメントとグローブ ドキュメントにはラスタ データを含めることができますが、モザイク データセットを含むドキュメントを公開する場合は、Image Extension が必要です。

モザイク データセットを使用すると、大量のラスタ データと画像データを作成して管理することができます。ArcGIS Server Image Extension は、ArcGIS Desktop でのモザイク データセットの作成、編集、操作に影響しません(ArcGIS Desktop に対するエクステンションはありません)。モザイク データセットの作成または編集には、ArcEditor または ArcInfo ライセンスが必要です。モザイク データセットはジオデータベース内で作成されます。モザイク データセットの作成と編集に使用する [モザイク データセット] ツールセットは、データ管理ツールボックス内にあります。多くの場合、モザイク データセットの作成と編集は、ArcMap で行います。ArcMap にはこれらの作業に役立つ追加のショートカット メニュー オプションがあります。ArcView ライセンスを持つユーザは、モザイク データセットを表示できますが、変更することができません。

バージョン 9.3 の Image Extension

バージョン 9.3 では、ArcGIS Server の Image Extension は、ArcGIS Server で設定して登録された個別のアプリケーション(ArcGIS Image Server)として提供され、個々のラスタ データセット(またはラスタ レイヤ ファイル)のイメージ サービスを公開して、イメージ サービス定義のイメージ サービスをこれに含める機能を拡張したものでした。ArcGIS Server では追加ライセンスは不要でしたが、ArcGIS Image Server の使用を許諾するライセンス ファイルが提供されていました。

ArcGIS Image Server は、いくつかのコンポーネントで構成されています。

ArcGIS Image Server と ArcGIS Server 間の構成の詳細については、ArcGIS Server と Image Server のアーキテクチャをご参照ください。

バージョン 10 での ArcGIS Image Server

ArcGIS Image Server は、バージョン 10 でも必要に応じて使用することができます。構成は、バージョン 9.3 から変わっていません。

9.3 から 10 への移行

画像とラスタのコレクションを管理および作成するには、モザイク データセットを作成することをお勧めします。既存のイメージ サービス定義(*.ISDef)がある場合は、それらの定義をモザイク データセットに変換することをお勧めします。*.ISDef をモザイク データセットに変換するには、新しいモザイク データセットを作成し[モザイク データセットへのラスタの追加(Add Rasters To Mosaic Dataset)] ツールを使用して、*.ISDef 内のすべてのプロパティとソース データへのリンクをインポートします。ArcGIS Server Image Extension を使用すると、モザイク データセットをイメージ サービスとして公開することができます。これには、*.ISDef とその他多数から作成されたイメージ サービスのすべての機能が含まれます。


7/10/2012