サーバ上のローカル キャッシュ ディレクトリ

多くのサーバ コンピュータが、同時に共有のキャッシュ ディレクトリにタイルを書き込もうとすると、スケーラビリティが低下します。解決策の 1 つは、各 SOC(Server object container)コンピュータにローカル キャッシュ ディレクトリを指定することです。

ローカル キャッシュ ディレクトリは、コンパクト格納形式を使用するキャッシュでのみ利用することができます。サーバは、ローカル キャッシュ ディレクトリに 1 つのバンドル ファイル(約 16,000 タイルまで含めることができます)を書き込みます。完了すると、バンドルは共有キャッシュ ディレクトリに移動します。バンドルをローカルで書き込んで共有キャッシュ ディレクトリに移動させるほうが、すべてのコンピュータが直接共有キャッシュディレクトリに書き込むよりも、スケーラビリティに優れています。

ローカル キャッシュ ディレクトリを利用するためには、次の手順を行う必要があります:

  1. 各 SOC コンピュータにローカル キャッシュ ディレクトリを指定します。
  2. [サービス プロパティ] の [キャッシュ] タブで、[サーバでタイルを作成するときにローカル キャッシュ ディレクトリを使用] のチェックボックスをオンにします。

    注意注意:

    ジオプロセシング ツールを使用してキャッシュを作成する場合、ローカル キャッシュ ディレクトリを使用するオプションは、[マップ サービス キャッシュの作成(Create Map Server Cache)] ツール内のパラメータです。

サーバ上でのローカル キャッシュは、共有キャッシュ ディレクトリが、タイルを作成するステージングするコンピュータとは物理的に異なるコンピュータ上にある場合にのみ、パフォーマンスを向上させます。

ローカル キャッシュ ディレクトリの場所の設定

デフォルトのローカル キャッシュ ディレクトリは、SOC アカウントの Temp フォルダです。これは、値が別のフォルダである ARCTMPDIR という名のシステム環境変数を、コンピュータ上に定義しない限り変わりません。キャッシュに割り当てられたマップ サービスのインスタンス(ArcSOC.exe)が実行されるこの場所に、利用可能な領域として少なくとも 0.5 GB を確保することをお勧めします。高い圧縮品質を使用する JPEG キャッシュ、またはビット深度の高い PNG の詳細なキャッシュを使用する際には、さらに多くの領域が必要になります。


7/10/2012