Maplex とは
ラベルを適切に付けることで、マップがより分かりやすく、使いやすいものになります。Maplex for ArcGIS は、マップのラベルの品質向上に役立つ特別なツール セットを備えています。Maplex for ArcGIS では、ラベルの位置やサイズを制御するパラメータを定義できます。定義したパラメータを基に、マップ上のすべてのラベルに対して最適な位置が割り出されます。フィーチャにさまざまな重要度を割り当てて、重要度の高いフィーチャが低いフィーチャよりも先にラベリングされるようにすることもできます。
Maplex for ArcGIS では、フィーチャに応じてラベルを配置する方法、空きスペースが限られている場合により多くのラベルを配置できるようにラベルを修正または縮小する方法、およびラベルの競合を解決する方法を制御できます。
Maplex for ArcGIS は、以下の機能を備えています。
- 土地区画、河川、境界などを表現する各種スタイルをはじめとするポリゴンの高度な配置スタイル
- 道路、河川、等高線のフィーチャを表現するラインの特殊な配置方法
- フィーチャからのラベルのオフセット
- ラインに沿って、またはポリゴン内部で指定間隔でのラベルの繰り返し
- 単語および文字の間隔の制御
- 投影法の経緯線に合わせたラベルの配置
- ラベル配置ゾーンの制御
- より多くのラベルをエリアに収めるための柔軟な配置
- ラベルの改行の微調整
- ラベルの略称および切詰め
- ラベルが密集しているエリアのためのフォント縮小パラメータ
- フィーチャをはみ出すラベルを許可するかどうかの制御
- フィーチャ ウェイトによるラベルの配置指定
- ラベリング対象のフィーチャの最小サイズの制御
- 背景テキストとしてのラベルの配置
- 検索許容値による同じラベルの削除
- ラベル調整ルールの適用順序の制御
Maplex for ArcGIS は、ArcGIS のラベリング ツールおよびアノテーション ツールにシームレスに統合されます。Esri Maplex ラベル エンジンをデータ フレームのアクティブ ラベル エンジンとして選択するだけで、Maplex for ArcGIS が機能するようになります。[ラベル マネージャ] などのラベリング用ダイアログ ボックスには、アクティブなデータ フレームの Maplex プロパティが表示され、[ラベリング] ツールバー を使って Maplex のツールやオプションをアクティブにすることができます。Maplex for ArcGIS を使用して作成したラベルは、Maplex ライセンスがなくても共有して表示することができ、アノテーションに変換してジオデータベースで共有および編集することもできます。Maplex for ArcGIS を使用して配置したラベルからアノテーションを作成すれば、手動でマップ上のアノテーションを編集する時間を短縮することができ、生産性が向上します。
Maplex for ArcGIS の詳細について知る前に、ArcGIS におけるラベリングおよびアノテーションについて十分に理解することをお勧めします。