異なる Windows サーバへの ArcSDE と PostgreSQL のインストール

Windows オペレーティング システム(OS)の別々のサーバに ArcSDE と PostgreSQL をそれぞれインストールする場合、まず PostgreSQL サーバでインストール プログラムを実行して PostgreSQL をインストールし、その後 ArcSDE サーバでインストール プログラムを実行して ArcSDE をインストールします。データベースの設定とインストール後のセットアップは手動で実行する必要があります。

注意注意:

ソフトウェアをインストールするには、サーバの Windows 管理者である必要があります。

手順:
  1. ArcSDE サーバが ArcSDE のインストール要件を満たしていること、および PostgreSQL サーバが PostgreSQL のインストール要件を満たしていることを確認します。古いバージョンの PostgreSQL が PostgreSQL サーバ上に存在しないことも確認してください。
  2. PostgreSQL サーバ上の ArcSDE インストール ファイルにアクセスします。
    • DVD を持っている場合は、サーバの適切なドライブにセットします。
    • ISO ファイルの場合は、ISO 解凍ツールを使用して、ファイルにアクセスします。
  3. Windows 用の ArcSDE for PostgreSQL インストール プログラムを実行します。
  4. [インストール オプション] ダイアログ ボックスが表示されたら、[ArcSDE for PostgreSQL] をオフにして、PostgreSQL ソフトウェアのみをこのサーバにインストールします。
  5. PostgreSQL のインストール(Windows)」の手順に従い、PostgreSQL のインストールを完了します。
  6. クライアント接続を受け入れるように PostgreSQL データベース クラスタを設定します。手順については、「クライアント接続を受け入れるための PostgreSQL データベース クラスタの設定(Windows)」をご参照ください。
  7. psql または pgAdminIII などの PostgreSQL 管理ツールを使用して、PostgreSQL データベース クラスタに sde というロールを作成します。
  8. sde ユーザにスーパー ユーザ権限を付与します。pgAdminIII により権限を付与する場合は、sde ユーザにカタログを直接変更する権限も付与します。
  9. psql または PostgreSQL 管理ツールを使用して、PostgreSQL データベース クラスタにデータベースを作成します。sde ユーザをデータベースの所有者にします。
    注意注意:

    PostGIS ジオメトリ タイプを使用している場合、データベースは必ず PostGIS テンプレートから作成してください。

  10. 新たに作成したデータベースで sde というスキーマを作成します。sde ユーザをスキーマの所有者にします。
  11. public ロールまたはジオデータベースに追加した各グループとロールに、sde スキーマの USAGE 権限を付与します。
  12. PostgreSQL サーバのドライブからインストール DVD を取り出し、これを ArcSDE サーバのドライブに挿入します。または PostgreSQL サーバから ISO イメージを ArcSDE サーバに移動します。
  13. Windows 用の ArcSDE for PostgreSQL インストールを再度実行します。今回は、[インストール オプション] ダイアログ ボックスで PostgreSQL をオフにして、ArcSDE だけをインストールします。
  14. ArcSDE for PostgreSQL のインストール(Windows)」の手順に従って、ウィザードを使用して ArcSDE をインストールします。
  15. ポスト インストール ウィザードは続行しないでください。

    ArcSDE のインストールが完了すると、ポスト インストール ウィザードを実行する画面が表示されます。実行をキャンセルします。

  16. ArcSDE サーバの SDEHOME\bin にある st_geometry.dll ファイル、および ST_Raster を使用する場合は libst_rasterpg.dll ファイルを、データベース サーバの PostgreSQL ホームの lib フォルダにコピーします。
  17. PostgreSQL ホームの lib フォルダにある次のファイルを、ArcSDE サーバの SDEHOME\bin にコピーします。 comerr32.dll, gssapi32.dll, k5sprt32.dll, krb5_32.dll, libeay32.dll, libiconv2.dll, libintl3.dll, libpq.dll, and ssleay32.dll.
  18. ArcSDE がインストールされているサーバの SDEHOME/etc ディレクトリの dbinit.sde ファイルに、PGHOST および PGPORT の各環境変数を設定します。

    PGHOST には、PostgreSQL がインストールされているサーバの名前を指定します。PGPORT には、PostgreSQL ポストマスタ プロセスがリスニングしているポート番号を指定します。このファイルで設定する環境変数については、「dbinit.sde ファイル」をご参照ください。

  19. sde ユーザとして sdesetup コマンドを実行し、ArcSDE ジオデータベース リポジトリを作成して、ソフトウェアを認証します。
    sdesetup -o install -d POSTGRESQL 
    -s <DBMS_server_name> -D <database_name> 
    -l <authorization_key> -u sde
    
  20. ArcSDE サービスを使用する場合は、Windows の services ファイルおよび ArcSDE の services.sde ファイルに ArcSDE サービスの名前とポート番号を追加します。
    注意注意:

    Windows の services ファイルを変更するには、サーバの管理者である必要があります。

  21. ArcSDE サービスを使用する場合は、「リモート Windows サーバから ArcSDE サービスを作成する」をご参照ください。
  22. サービスを使用する場合は、sdemon コマンドを実行してサービスを開始します。
    sdemon -o start -i <ArcSDE_service_port_number>
    

sdesetup コマンドと sdemon コマンドの使用方法については、ArcGIS Server Enterprise に付属している『ArcSDE コマンド リファレンス』をご参照ください。


7/10/2012