共有ジオメトリの編集について

共有境界線を操作するには、データに基づくマップまたはジオデータベース トポロジが必要になります。それらを使用して、複数のフィーチャによって共有される可能性のあるエッジおよびノードを選択し、それらを修正して、ノードまたはエッジを共有するすべてのフィーチャが更新されるようにします。

[トポロジ編集] ツール トポロジ編集ツール を使用すると、複数のフィーチャによって共有されている可能性があるエッジとノードを選択し、変更することができます。また、エッジの形状を定義する個々の頂点を選択して、移動することもできます。[トポロジ編集] ツールで頂点、エッジ、またはノードを移動すると、そのノードまたはエッジを共有するすべてのフィーチャが更新されます。

共有エッジの編集

トポロジ フィーチャを編集するとき、多くの場合、特定の作業を実行する方法は 1 つだけではありません。たとえば、森林を管理していて、森林データセットに森林と林分の 2 つのポリゴン フィーチャクラスが存在するとします。以下の 2 つの図は、森林ポリゴンと林分ポリゴンを示しています。

森林ポリゴン

森林ポリゴン

林分ポリゴン

林分ポリゴン

森林ポリゴンと林分ポリゴンは、「林分は重なってはならない」、「森林は林分全体をおおわなければならない」、「林分全体は森林をおおわなければならない」という 3 つのトポロジ ルールによって関連付けられています。これらのルールにより、あるエリアが 2 つの林分に同時に存在することはあり得ないので、林分ポリゴンの重なりが阻止されます。また、林分が森林全体の正式な境界線の外に広がることや、森林の境界内に林分にないエリアが含まれることも阻止されます。

たとえば、林分フィーチャクラスを編集していて、2 つの林分の間の境界線の変更が必要になったとします。まず、[トポロジ編集] ツールを使用して、共有エッジを選択します。エッジの頂点を編集するためにエッジをダブルクリックした後、頂点をエッジ沿いに追加、削除、移動させ、新しい境界線に適した形状にします。

[トポロジ編集] ツールを使用して、林分ポリゴンと森林ポリゴンが共有するエッジを修正することもできます。たとえば、森林の実際の境界線がコーナーの東へ 150 メートル、北へ 20 メートルの位置であると判定されたとします。そのコーナーは、2 つの林分フィーチャが森林のエッジで接している場所であるとします。[トポロジ編集] ツールを使用して、フィーチャの交差地点のトポロジ ノードを選択してから、正しい位置へ移動することができます。移動は手動でもできますが、ノードを右クリックして [移動] をクリックし、相対 X、Y 値を入力しても移動できます。これにより、林分ポリゴンと森林ポリゴンの両方の境界線が更新されます。

共有エッジの修正と形状変更

[トポロジ編集] ツールによるトポロジ エレメントの編集に加えて、スケッチの編集機能を使用して、選択したトポロジ エッジを修正および形状変更することができます。[エッジの修正] ツールと [エッジの形状変更] ツールでは、エッジを共有するすべてのフィーチャを同時に更新できます。

[エッジの修正] ツールでは、選択したエッジから編集スケッチを作成します。標準の編集ツールを使用して、エッジを構成する頂点を挿入、削除、移動することができますが、エッジの修正時に端点を移動することはできません。[エッジの形状変更] ツールでは、基本的な編集ツールを使用して、既存のエッジ ラインと置き換える新しいラインを作成することができます。

共有エッジの形状変更形状変更されたエッジ

標準の編集ツールを使用したトポロジ内のフィーチャの編集

標準の編集ツールを使用して、トポロジ内のフィーチャを 1 つずつ編集することもできます。通常の編集ツールを使用してトポロジ的に関連したフィーチャを編集すると、一度に 1 つのフィーチャだけが修正されます。このフィーチャが他のフィーチャとジオメトリを共有している場合、共有ジオメトリは更新されません。編集内容がジオデータベース トポロジ ルールに違反している場合は、[エラー インスペクタ] でエラーを特定し、[トポロジ エラーの修正] ツールを使用してエラーを修正することができます。[トポロジ エラーの修正] ツールを使用する場合は、エラーを右クリックして、エラーの修正方法を選択することができます。

たとえば、選択したポリゴンの境界線を [フィーチャの形状変更] ツールを使用して形状変更する場合は、対象のフィーチャのみが更新されます。隣接するポリゴンの境界線は同時には更新されないため、ポリゴンが重なる部分が生じる場合があります。このようなエラーは、トポロジの編集内容を整合チェックすると見つかります。エラーが見つかった場合は、[トポロジ エラーの修正] ツールを使用してエラーを一方のフィーチャにマージすることにより、重なっている部分を除去できます。

フィーチャ 1 の境界線を編集した結果、フィーチャ 2 に重なる部分が生じている

トポロジ整合チェックを実行すると、重なっている部分がトポロジ エラーとして検出されます。

ポリゴンの重なっている部分がトポロジ エラー

重なっている部分は、[トポロジ エラーの修正] ツールを実行してマージすると除去されます。重なっている部分はフィーチャ 1 にマージされ、フィーチャ 1 とフィーチャ 2 が隣接して境界線を共有します。

重なっている部分がフィーチャ 1 にマージされる

関連項目


7/10/2012